子供に伝えるべき「ありがとう」の本当の力とは?

前回のトピック

前回、子供が「好きなことを実現する」力を身につけるには、
まず、「好きを育て続ける」ことが必要だということを話しました。

また、そのためには、早いうちから、
社会のニーズの変化をとらえて、
それを自分の好きなことと結びつけられるようになることが
大切になるという話をしました。

今回は、「社会のニーズの変化」を
うまくとらえられるようになるための一歩として、
「社会」とはなにかに焦点を当てて考えて見ましょう。

社会とは?

あなたにとって、「社会」とはどのようなものでしょうか?

社会とは、
一人ではできないことを、
みんなで集まって役割を分担して、できるようにしたり、
困ったことがあったらお互い支え合ったりする共同体のこと、
というようなことを思われたのではないでしょうか。

また、「私」がいて「社会」がある。
このように思われているのではないかと思います。

しかし、実際は、
わたしたちは一人では存在すること自体が難しく
「社会」の一部として「私」は存在し、
「私」自体は「社会的な存在」だといえます。

つまり、
「社会」とはわたしたちのあり方そのもの、
なのです。

子供に社会とのつながりを実感させる

子供たちが幼少期より、
わたしたちが「社会的存在」であることを実感できれば
社会の中での役割をはっきりと考え、
高いモチベーションを抱く、一歩を踏み出すことができます。

ですので、子供に働きかけたいことは、
わたしたちのあらゆることが社会と繋がっている
ことを実感できるようにすることです。

そのためには、
いくつかの視点から社会とのつながりを確認することが有効でしょう。

  • 家族:みんながお互いを支え合って生きています
  • 友達:一緒に楽しいことをやったり、悲しんだり、思い出を作ったり、困難に立ち向かったりできます
  • 学友や同僚:目的を共有するチームメンバーとして、お互い協力して目的の達成を目指します
  • 日々会う人たち:店員や配達員など、毎日の生活で出会う人全てが、わたしたちの生活を支えてくれています。そうした人たちとの関わりがなければ、わたしたちの生活はとても困難なものになってしまいます
  • また会ったことのない人たち:わたしたちは、例えば、大好きなパンを作るために必要な小麦を作っている農家の方のことを知らないかもしれません。でももし、その人がいなければ、わたしたちは大好きなパンを楽しむことができません

「ありがとう」の本当の力とは?

わたしたちは、
誰かに何かをしてもらった時、
「ありがとう」といいなさいと子供に教えます。

ただ、「ありがとう」と言葉にする時に、
「わたしたちが社会的なつながりの中で存在している」
ことを少しでも感じられるように働きかけると
その言葉は、子供に大きな力をもたらしてくれます。

「ありがとう」という言葉の本当の力とは、
社会的なつながりをより意識するようになることで、
社会とどのように関わるのかという意識を少しずつ強くし、
生きる意味を見つけ
モチベーションを高めることに繋がっていく
、ことです。

次回は、「わたしたちと社会とのつながり」について、
もう一歩踏み込んで考えてみたいと思います。
それまでの間、あなたにとって社会とのつなががりが、
どのようなものか少し考えてみてくださいね。

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