子供が、
保育園などで
「おともだち」を大切にできるかは、
親としても大変気になるところです。
他の人の立場に立ってモノゴトを
考えることは、大人でも難しいことです。
でも、だからこそ、
子供たちには、
周りの人を尊重して、
関係を築く力を育んでほしいと思います。
そのためのヒントを
考えてみたいと思います。
「ありのままの世界」
もし、あなたが、
これからの変化の時代を生きるために
子供が培うべき力はなにかと迷うのであれば、
「自分らしく生きて、社会の役に立つ」
ための力だと考えてみてください。
そして、その力を培うための、
最初のステップは、
「現実の世界を知る」ことです。
この「現実の世界を知る」ことは、
簡単なことのように思えて、
実は、なかなか難しいことです。
例えば、誰かと旅行に行って、
同じものを見たとしても、
そのことについて話してみると、
出てくる感想は人それぞれです。
つまり、「これが現実だよね」と
思ったとしても、
それは、突き詰めるとそれぞれの「主観」
でしかありません。
私達は、
主観から離れて考えることが
なかなかできないため、
「現実の世界を知る」ことが
難しいのです。
本当の「現実の世界」とは、
誰の主観も通さない、
ただ、そこにある
「ありのままの世界」です。
「視点のない世界」
ただ、そこにある、
「ありのままの世界」とは、
どのような世界なのでしょうか?
誰の主観も通していないということは、
それは、「視点のない世界」です。
例えば、誰もいない建物だけの
街を想像してみてください。
さて、この街の絵を描くとして、
誰の視点からでもなく描くことはできるでしょうか?
難しいですよね。
絵を描くということは、
常に、誰の視点で描くのかが問われています。
あるいは、三次元の仮想空間で楽しむ、
ゲームを想像してみてください。
もし、そこにプレーヤーが一人もいなかったら、
その世界はどのように見えるでしょうか?
プレーヤーがいなければ、
その世界を描くための視点がなく、
スクリーンにはなにも表示されないでしょう。
「現実の世界に視点がない」
というのは、
視点を持って生まれたわたしたちには、
なかなか気がつきにくいことです。
しかし、
この「視点のない世界」を
わたしたちが、
自らの視点で捉えているのだと気が付くと、
世の中に、いろんな人の視点あることが、
実に自然なことだと感じることができます。
現実の世界が、
「視点のない世界」だと理解できれば、
「これだけが正しい」という
独善的な見方を避けることができますし、
「他にどんな視点があるのだろう」と
幅広く、興味を持つことができます。
おともだちを大切にできる子に育てるには
おともだちを大切にする、ということは
おともだちの視点に立って、
モノゴトを考えられるということです。
つまり、多様な視点から、
モノゴトを見ることが大切になります。
そして、そのためには、
「世界に視点がない」ことに
気が付くことが手助けになります。
子供たちに、
「世界に視点がない」と話をするのは
難しすぎる、と思われるかもしれません。
しかし、難しく考えることはありません。
例えば、
友達の誰かが泣いていたとします。
そのことに対して、
・どうしてその友達は泣いていたのか
・自分はどう思ったのか
・別の友達はどう思ったのか
・また別の友達はどう思ったのか
など、登場人物の目線を増やして、
問いかけてみる、など、
身近なことから、取り組むことができます。
また、子供の目の前にコップを置いて、
さまざまな角度から、コップを見せて、
どのように見えるか聞いてみてください。
そして、目を閉じるようにいって、
コップはどのような形なのか聞いてみてください。
さらに、目を閉じたまま、
他にどんな形で見ることができそうか、
聞いてみてください。
子供たちが、
世界には、
無限の視点がありえるということに
気がつくことができたなら、
他の人の視点に立つことができるだけでなく、
たくさんの新しい発見をしていってくれるでしょう。
世界をどのようなスコープで捉えるか
さて、今回は、
「ありのままの世界」は、
「視点のない世界」だという話をしました。
次回は、「ありのままの世界」の
別の側面を考えるために、
世界をどのような
スコープで捉えるのか、
という話をしたいと思います。
スコープというのは、範囲や視野のことです。
例えば、蟻が見ている世界と、
鳥が見ている世界はスコープが異なります。
ビジネスの現場でも、
細部に着目したり、
全体を見渡すことの大切さを伝えるために
「虫の目、鳥の目」を大切にしよう、
と良く言われていますよね。
あなたは、子供たちに、
どのような視野やスコープを持って、
世界を見てほしいと思いますか?
では、またお会いしましょう。
Ciao!
サム・ボーナ
インスタグラム、ツイッターでも発信しています。
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